昭和時代に使われていた電話やラジカセや、純喫茶などで使われていたちょっと懐かしい食器など、レトロな雑貨が今、注目されています。まだまだ使えて、「時代」を感じることができる他、細やかな職人技術による「1点物」として人気だといいます。
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都内の百貨店の一角にずらりと並んでいたのは、デジタル時代の今では“絶滅危惧”に近いラジカセやアナログ時計など、主に昭和50年代に活躍したレトロな商品です。10日までの期間限定で出店しています。(ブックオフ サスティナブルポップアップストア ※10日午後5時まで開催 西武池袋本店)
実はすべての商品が、レトロ風にデザインされた“新品”ではなく、実際に昭和時代に使われていた物を「リユース」した物です。販売を手掛けているのは、本などの買い取り・販売を行うブックオフが中心となって立ち上げた新ブランドです。
その狙いを聞きました。
ブックオフ広報・SDGs推進室 竹内光代さん
「今までは壊れてしまうと捨ててしまっていた物を、リユースすることで廃棄までの道のりを長くしていきたいとか、物の価値を考え直してもらうきっかけになるといいなと」
これまで、年代が古い商品は店で引き取ったあと、リサイクル処分に回ることが多かったといいますが、最近のレトロブームで状況は一変しました。レトロの価値が見直され、販売の需要が生まれたということです。
なかには故障していて、使用できない商品もありますが、インテリア目的で購入する人もいるといいます。
レトロファン(26)
「動かなくても飾っておいて、完全な自己満足でもそれが生活の一部になって、部屋に帰るのが楽しみになったりとか」
リユースすることで物の寿命が延び、ゴミの削減にも繋がっているということです。
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昭和レトロな商品をリユースする動きは広がりをみせています。横浜にある東急ハンズでも、期間限定でコーナーを展開していました。(ノスタルジーポップ~リユースで未来に繋げよう~ ※5月25日まで開催)
販売されているのは、主にティーカップや食器類などで、すでに閉店した日本各地の純喫茶で実際に使われていた物です。お年寄りには懐かしく、若い人には新しく感じるデザインが好評だということです。
他にも、レトロブームで再注目されるレコードなどが販売されています。
東急ハンズ横浜店 向山うららさん
「コロナ禍で昭和レトロが若者の間ではやりだしたのと、(SDGsのような)限られた物をもう一度使えるようにという動きを掛け合わせて、新しい価値を提供できたらいいなと」
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一方、昭和時代の洋服をリユースしたオンラインストアも人気です。昭和20年から40年代に作られた、今見てもおしゃれな洋服を取りそろえています。
お値段は少々張りますが、そこには理由がありました。
昭和ビンテージ洋品店スミックス 店主・大西澄江さん
「貿易商の“お嬢さま”とか(が着ていた)。“仕立服”ですので、その方のために作った1点物です」
元の持ち主は、日本各地にいる由緒ある家の“お嬢さま”です。店主の大西さん自らが足を運び、大切に保管してあった洋服を仕入れているといいます。
それぞれの洋服に存在する“物語”が魅力の1つです。バーチャルストアでは、洋服に秘められた背景などを知ることができます。
爽やかな青のワンピースは、女性の社会進出が増え始めた昭和40年代、外資系金融機関に勤める東京・世田谷のご令嬢が所有していたとの記載がありました。
昭和ビンテージ洋品店スミックス 店主・大西澄江さん
「高度な縫製技術を持った職人さんが1点1点、手で作っている。その技術を後世まで残すという取り組みをしております」
当時の職人による高度な縫製技術が詰まった1着をリユースすることで、次の世代に受け継いでほしいということです。
(2022年5月9日放送「news every.」より)
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